国際極年(IPY2007-2008)のデータ管理について
日本の南極観測開始の契機となった「国際地球観測年(IGY)」から半世紀を経て、国際科学会議(ICSU)と世界気象機関(WMO)が中心となり「国際極年(IPY 2007−2008)」が実施された。両極における様々な研究活動が、国際的連携により組織的・集約的に展開され、生物圏を含めた地球規模の変動現象が顕著に捉えられた。とりわけ、地球システムにおける極域の重要性はかつてないほど高まり、我が国も国際極年に主導的立場で多数の観測計画に参画した。
このページでは、過去数年間の国際極年をめぐるデータマネージメントの経過、並びに現況について報告する。
詳細は以下をご参照ください。
http://scidbase.nipr.ac.jp/modules/site/index.php?content_id=16&ml_lang=jp
・2011年9月7日 〜 9月9日の計3日間、パルマ(スペイン)にて開催(計25名)。
・初日(9月7日)は、Standing Committee on Antarctic Geographic Information (SCAGI) との合同で行われた。SCADMとSCAGIに関連する組織体制の確認、新しい成果、昨年以降の各種委員会報告があった。具体的には、SCARのデータ・情報マネージメントプラン (DIMS-IP)、SCAR-2010ブエノスアイレス大会、SCAR代表者会議報告、SCAR Report 39 (Data Policy)、data Acknowledgement Norms, PICの進捗状況、SCARのHP、等である。初日午後は、NASA/GCMD/AMDの状況、各国NADC報告があった(計12カ国)。
・2日目は、SCAR DIMS-IP について、各サブグループの経過報告、PICへの具体的な取り組み方、各国の役割分担について議論した。午後には同期間に同場所(University de les Illes Balears)で開催中のSpanish Polar Symposium のPolar Data Management セクションに、SCADMメンバーも参加し発表と議論を行った。3日目は、SCAR関連プロジェクト(AntaBIF, SOOS, APECS, IPY+SCAR OSC等)の特にデータ管理について現況紹介があり、また本会合で推薦されたAction Itemsについて各国担当者の役割確定を行った。
・我が国のNADCとして機能している極域データセンターの主要タスクとしての、学術メタデータベースの経過報告を行い、また我が国のIPYでのデータ管理全般について紹介した。また2011年National Report を作成し、SCADM Chairに提出した。PIC登録のためのデジタルバッチ(digital badge)の取り付け方法やPIC cloudへの登録について、後進のGCMD担当者と詳細を検討した。グループ討論では、PICのバッジ操作、Network RepositoryとPIC cloudの関係、今後の取組み方について意見交換した。IPY, WDS, CODATA, SAON, APECS等とのデータ連携も継続する。
研究課題名: 地球科学分野データベースと情報科学の融合
研究代表者:能勢正仁(京都大学理学研究科)(極地研対応教員:門倉昭)
開 催 日: 平成23年9月3日〜9月6日
開催場所: 京都大学百周年時計台記念館
出 席 者: 22ヶ国以上の国から155名(うち国内参加者は86名)
経 過:
当該研究集会は、京都大学で開催された『第1回 ICSU 世界データシステム会議−世界のデータが切り開くグローバルな科学』国際研究集会との共催で行われた。参加者は、幅広い分野のデータセンター代表者、自然科学から社会科学および情報技術分野のデータに関わる研究者や技術者、およびデータ出版関係者などから構成され、その数は22ヶ国以上の国から155名(うち国内参加者は86名)であった。23件の招待講演、36件の一般講演、70件以上のポスター発表と5件のブース展示により、誕生しつつある世界データシステム(WDS)のコミュニティが学術的に協力し、その場で建設的な意見とアイデアを交換する場を提供することができた。
成 果:
会議で得られた共通認識として、以下の文章がまとめられた。(元の文章の和訳)
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国際科学会議(ICSU)世界データシステム(WDS)は、学術の普遍性の原理を高く掲げ、ICSU の目的と任務を支える。WDSは長期に亘り品質の保証されたデータとそのサービスを国際的学術社会および関係者に提供することに努める。WDS はまた、分野をまたがる広範な学術データと情報を統合し、地球システムの永続性の研究計画(ESSI)を含むICSU の諸事業に寄与すべきである。
科学者は、データの利用者であるだけではなく、データの提供者でもある。データの公開と自由な利用を掲げるWDSの方針は、国際的学術社会、ひいては、全世界に恩恵をもたらす。データの出版と引用という概念は、データの提供者が適切に認知されると共に、データの提供を促進するために、WDS が受入れかつ広める必要がある。
2011年3月に日本で発生した一連の災害や、最近のニュージーランドやその他の災害は、迅速かつ正確なデータの収集と処理、品質のチェックと提供の重要性を明らかにした。現在、ICSUの諸事業、すなわち、WDS, CODATA およびIRDR の間で進みつつある協力は、災害の予測、解明および軽減に役立つデータの自由な利用を保証する、相互に乗り入れ可能なデータシステムを構築する上で、必要不可欠なことである。
「極域学術メタデータサーバ利用説明会」を開催しました
学術メタデータベースの利用講習会(所内向け)を、7月28日に開催しました。
-------- 案内文面 ----------
データ管理者提供者の皆様、また興味ご関心のある方はぜひご参集をお願いします。
http://scidbase.nipr.ac.jp/ (サーバの表紙ページ)
説明会に参加される方は、できるだけ事前にユーザーマニュアル(pdfファイル)を、以下のサブページよりダウンロード頂ければ幸いです。
当日は若干部数を用意いたしますが、各自PCまたはプリントアウトをご持参ください。
http://scidbase.nipr.ac.jp/modules/site/index.php?content_id=14
極域データセンター長
門倉 昭
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日 時:平成23年7月28日(木)15時00分〜16時00分
場 所:立川総合研究棟3階 セミナー室
内 容:ユーザーマニュアルに沿っての説明、デモストレーション、最後に質問等
対 象 者:極域データ管理者並びに提供者、また興味ご関心のある方
詳 細:極地研HPトッピクスに掲載
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20110705.html
極域学術メタデータベースのポータルサーバご利用のユーザ皆様へ:
http://scidbase.nipr.ac.jp/
各ユーザには「初期パスワード」が割り当てられていますので、当初はその初期パスワードにてログインをお願いします。
パスワードを変更される場合は、ログイン後にページ内左ブロックに表示される、「ユーザメニュー」→「アカウント編集」より、パスワード変更が可能です。
それ以後は、変更後のパスワードでログインすることになります。
なお、「新規登録」ボタンより、新たに登録されるユーザにつきましては、パスワードは各自で任意に設定可能です。
ご不明の点は、dbase (at) nipr.ac.jp までお願いいたします。